シェーカーボックス

シェーカーボックス

シェーカーは19世紀を中心にアメリカで栄えた教団のひとつです。

「美は有用性に宿る」という信仰に基づき、

装飾を排除した機能美と完璧な手仕事によって生み出された家具や道具の洗練されたフォルムが印象的です。

世間からは離れた田園で、必要最低限のものだけで自給自足の日々を送っていたシェーカー教徒。

木の家具作りも彼らの生活の一部でした。

そんなシンプルな暮らしのなかで生まれた、

美しいシェーカー家具づくりからこのシェーカーボックスが生まれました。

薄い木材を曲げて作られるなめらかなカーブとぴったとしまる気持ちのいいふた。

接合部分には「スワロウテイル」と呼ばれる燕尾形の木を組み合わせているのが特長です。

リネンを入れたり、お裁縫道具を入れたり、はたまたパンを入れたり。用途は様々。

機能性を追求したフォルムと使う人の用途にゆだねられているおおらかな収納用具です。

簡素なことが美しいとされ、有用性のなかに美が宿る、といったシェーカーの理念から

シンプルを極めた家具や小物が生まれました。

教団の活動はすでに終わりを迎えており、シェーカーによって作られた本物のシェーカーボックスを手に入れることは難しくなってきましたが、

シェーカーのつくり出したデザインは、多くのデザイナーたちに影響を与えつづけています。


このシェーカーボックスはカナダの名工・BRENT ROURKEの作品。

BRENTの作品は、細部までこだわりを持っているため、作品を完成させるまでに多くの工程を経ています。

精巧に作られた100年も前の機械は、鋲を打つ大切な要素としても、

150年変わらず継承されている製造方法を守るためにも、BRENTの拘りとして使われています。

同じシェーカーボックスでも、メーカーやデザイナーによってそのデザインは違うものです。
好みのデザインのシェーカーボックスを使って、生活に自分流に取り入れる楽しさがそこにはあります。